不眠症・睡眠障害
不眠症・睡眠障害とは?
入眠や眠り続けることができない睡眠障害の事を言います。
うつ病、呼吸の問題、慢性的な痛みなどが不眠症の原因となる事があります。
原因
高齢者、うつ病を含む精神疾患病歴や感情的なストレス、昼夜逆転の生活のサイクルなどが原因で不眠症になってしまうことがあります。
治療
症状や原因によってその治療は様々です。睡眠薬や鎮静剤による薬物療法や薬物に頼らない治療方法など患者さまに合った治療を行います。
薬を使わない治療法
定期的な運動:なるべく定期的に運動しましょう。適度な有酸素運動をすれば寝つきやすくなり、睡眠が深くなるでしょう。
寝室環境:快適な就床環境のもとでは、夜中の⽬が覚めは減るでしょう。⾳対策のためにじゅうたんを敷く、ドアをきっちり閉める、遮光カーテンを⽤いるなどの対策も⼿助けとなります。寝室を快適な温度に保ちましょう。暑すぎたり寒すぎたりすれば、睡眠の妨げとなります。
規則正しい⾷⽣活:規則正しい⾷⽣活をして、空腹のまま寝ないようにしましょう。空腹で寝ると睡眠は妨げられます。睡眠前に軽⾷(特に炭⽔化物)をとると睡眠の助けになることがあります。脂っこいものや胃もたれする⾷べ物を就寝前に摂るのは避けましょう。
就寝前の⽔分:就寝前に⽔分を取りすぎないようにしましょう。夜中のトイレ回数が減ります。脳梗塞や狭⼼症など⾎液循環に問題のある⽅は主治医の指⽰に従ってください。
就寝前のカフェイン:就寝の4時間前からはカフェインの⼊ったものは摂らないようにしましょう。カフェインの⼊った飲料や⾷べ物(例:⽇本茶、コーヒー、紅茶、コーラ、チョコレートなど)をとると、寝つきにくくなったり、夜中に⽬が覚めやすくなったり、睡眠が浅くなったりします。
就寝前のお酒:眠るための飲酒は逆効果です。アルコールを飲むと⼀時的に寝つきが良くなりますが、徐々に効果は弱まり、夜中に⽬が覚めやすくなります。深い眠りも減ってしまいます。
就寝前の喫煙:夜は喫煙を避けましょう。ニコチンには精神刺激作⽤があります。
寝床での考え事:昼間の悩みを寝床に持っていかないようにしましょう。⾃分の問題に取り組んだり、翌⽇の⾏動について計画したりするのは、翌⽇にしましょう。⼼配した状態では、寝つくのが難しくなるし、寝ても浅い眠りになってしまいます。
「睡眠薬の適正な使⽤と休薬のための診療ガイドライン」より引用
薬物療法について
現在⽇本の医療機関で主に⽤いられる睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系、⾮ベンゾジアゼピン系、およびメラトニン受容体作動系の各睡眠薬があります。不眠症の改善効果は各薬剤間で⼤きな差はありません。
- ベンゾジアゼピン系睡眠薬
- ⾮ベンゾジアゼピン系睡眠薬
- メラトニン受容体作動薬(ラメルテオン(商品名:ロゼレム))
- オレキシン受容体拮抗薬(スボレキサント(商品名:ベルソムラ))
ただし作⽤時間の⻑さ(効果の持続時間)は薬剤ごとに異なり、以下のように分類されます。
1)超短時間作⽤型
- トリアゾラム(商品名:ハルシオン)
- ゾルピデム(商品名:マイスリー)
- ゾピクロン(商品名:アモバン)
- エスゾピクロン(商品名:ルネスタ)
2)短時間作⽤型
- エチゾラム(商品名:デパスなど)
- ブロチゾラム(商品名:レンドルミン)
- リルマザホン(商品名:リスミー)
3)中時間作⽤型
- フルニトラゼパム(商品名:サイレース、ロヒプノールなど)
- ニトラゼパム(商品名:ベンザリンなど)
- エスタゾラム(商品名:ユーロジンなど)
4)⻑時間作⽤型
- クアゼパム(商品名:ドラール)
不眠症のタイプ(寝付きが悪い、夜中に⽬が覚めて⼆度寝がしにくい、朝早く⽬が覚めるなど)に応じて適切な睡眠薬を使い分けるのが⼀般的です。また、副作⽤の種類や頻度にも薬剤間で差があります。どのようなタイプの睡眠薬がご⾃分に合っているのか、ぜひご相談ください。
川田クリニックへご相談下さい
睡眠薬などはオンライン診療では処方できませんので、お電話でご予約の上ご来院下さい。