急性虫垂炎
疫学
- 一生の間に約7%の人が罹患する
- 発症は10~30歳が中心
- 60歳以下の急性腹症の25%は急性虫垂炎(60歳以上では4%)。小児の腹痛の2.3%は急性虫垂炎。小児の急性腹症の32%は急性虫垂炎。
- 死亡率は1%以下(高齢者では5~15%)
- 穿孔率は17~40%(高齢者では60~70%)
- 穿孔を起こした虫垂炎では死亡率7%、合併症発生率10~40%
- 正常虫垂切除率:15~35%くらい(若年女性ではPIDの誤診が多く45%)
- 術後合併症発生率:5~10%
症状
- 発熱
- 右下腹部痛
- 痛みの移動(みぞおち→右下腹部)
- 食欲不振
- 嘔気・嘔吐
身体所見
- 発熱
- 右下腹部の圧痛(McBurneyの圧痛)
- 筋性防御(guarding)
- 反跳痛
- 閉鎖筋徴候(Obturator sign)
- 腸腰筋徴候(Psoas sign)
- Rovsing徴候
- Rosenstein徴候
- 直腸圧痛
検査・画像診断
- 血液検査(血算、生化学):白血球上昇、CRP上昇
- 尿検査
- 腹部レントゲン
- 腹部超音波
- CT 検査
治療
- 虫垂切除術
- 抗生剤治療